こんにちはMTFトランスジェンダーの赤林檎です。これからしばらく自分が経験してきたトランス関連のことについて記事に起こしていきます。
今回は、自分が性違和を感じ始めたほんとうに最初の頃のお話です。なので、いらすとやの素材も男性の見た目です。
何かが違う
自分がはっきりと性別に違和感を持ち始めたのは、20歳のころでした。この頃になると二次性徴も終わっていますし、性的にも成熟してきています。
自分はほんとに悔しいぐらい残念ながら、身体的男性です。ので、性欲のすごいことすごいこと… この性欲に困惑し受け入れがたくなりました。一日2回とか3回とか「処理」をしてもまだまだ盛り上がる性欲。辛かったです。
何が辛いかといえば、「処理」をするために男性器を刺激していました。夢精をすると洗わなきゃいけないし朝からテンション下がるし臭いしで、とりあず「処理」をしたときは性的な気持ちよさは感じるしということでやっていました。はい。
しかし同時に男性器が醜く感じていて、自分の体の一部ではない、あるべきものではないと感じていました。その思いが時間を重ねるごとに強くなっていき、なんか違うと感じるようになりました。そのうちさらに 「処理」をしたくない、男性器を見たくない、存在を感じたくないという思いに変わっていきました。
「処理」の方法もいろいろやってみたのですが結局の所、男性器を使うというのが自分にとって無理みたいでこのことも長い間苦労していました。
性欲は食欲・睡眠欲とも並ぶ3大要求ともよばれるほど根源的なもので、通常はセルフコントロールできません。さらに、若い身体的男性ですのでそういう思いがあったとしても、目覚まし時計のように一日に何度も性欲を感じました。嫌なことが自動的に繰り返し自分の中で起きる。うへぇ。でした。
もうこの体が嫌すぎて壁に頭を打ち付けていたこともありました。
始まってしまった性嫌悪

性嫌悪に悩む当時の赤林檎
上のことを火種としてからさらに性嫌悪が始まりました。自分の性嫌悪は、性的なものを見聞きしたくないし、自分の中にある性欲を消し去りたい・感じたくないという感じでした。
自分はほぼ男子校のようなところに通っていて、周りの人たちは何かあればすかさず下ネタを挟んできたり「〇〇が☓☓とヤったらしいぞ」なんて噂話も口頭で流れてきたりして、休み時間は教室に居られなかったです。
そういう話を聞きたくないから一時的で済みそうな時は耳をふさいでいたのですが、耳をふさぎ続けるのも変だし、休み時間はほぼ図書館に居た気がします。図書館の民。図書館は静かだし平和なので心の安寧を得られる大事な場所でした。
性嫌悪がひどくなってきた頃は、電車のつり広告で上半身裸だったり水着だったりする女性が写っている広告を見るだけでも半分パニックになりかけたり、▂▅▇█▓▒░('ω')░▒▓█▇▅▂うわあああああああああ嫌ぁあああああああって頭の中で叫んでいましたね… 爆死じゃすまない。もう、むしろ気持ち悪い。幸い嘔吐まではしなかったですが。
具体的にどんな広告だったか、写真を乗せると生々しいので検索キーワードだけ置いておきます。「電車 吊り広告 プレイボーイ」。こんな感じのセミヌードで、もう受け付けなかったです。
一つ前に書いた自分自身の体に起因するもの、及び外からの情報の2つの性嫌悪のダブルパンチを食らって自分のメンタルはボロボロになりました。ひどかった。
出会った「セクマイ」という言葉
こんな感じで散々だったのですが、ツイッターで知り合ったフォローワーさんに相談したところノンセクシャルじゃない?と教えてもらい救われました。この言葉をきっかけとして自分はこの状況を打開する方法を得て、今に至ります。
でも実際のところはノンセクではなくMTFだったわけですが、この辺の話はまた別記事に起こします。
それではまたノシシ