生田斗真(いくた とうま)がリンコという役名の完全埋没MTFを演じた作品です。3行で見どころをまとめると
- 性別適合手術済みの社会へ完全に埋没したMTFの生活を観察できる
- 完成度の高い生田斗真の見た目・声・仕草、すなわち女性としての演技
- ロマンチックすぎないリアリティ重視のストーリ・世界観
です。以降、「彼らが本気で編むときは、」のネタバレ無し感想をまとめていきます。
予告編
おすすめポイント
一番は、完全埋没MTFの生活を観察できるだと思います。将来どんな生活をすると埋没できるのか、イメージを作ることができます。埋没MTFは埋没している故に会ったり観察したりすることができなかったりすることができないことが多いと思います。
でも、ドラマなら好き放題観察できる。何度でも見れる。
だから、おすすめします。人の人生や生活をを眺めるのってなかなかできない。でもできるんです。この作品なら。リアリティある、部屋の作り・雰囲気・セリフの間のとり方、台詞の間に自然に生まれてくる笑い声。どこを切り取っても好きです。
桜並木でマキオとトモ、リンコの自転車が競争するシーンでリンコが思わず地声で「うぉおおおおおおおお!」と叫んじゃうところとか、あるあるな感じでここも好き。
このシーンです。(※ツイートはマキオとトモだけ)
昨日、全国での公開を迎えた『#彼編む』。早速ですが、大ヒット御礼追加イベントを開催することが決定しました😊🌸
生田さん、桐谷さん、荻上監督、そして…イメージソングを歌うゴスペラーズの皆さんが登壇する予定です✨
▽詳しくはこちらhttps://t.co/KqEKUn2Kyy pic.twitter.com/4pnQZkYLUr
— 映画『彼らが本気で編むときは、』 (@kareamu) February 26, 2017
また、手術や整形を重ねたりお金を積んだりしても、どこをどうやっても、性染色体が男として生まれてしまった以上どこまでいっても自己満であるということが体感できます。言われただけじゃ、理解できない、実感できないところを知ることができる。
全体として登場人物が少ないところも見やすくていいです。個人的に登場人物が多いと誰が誰だかわからなくなってしまうので、その点も好きです。
まとめ
全体的にキリッと刺さる映画です。でも個人的にこれくらい刺さるぐらいのほうが現実味があって好きです。なんでも楽しくどんちゃか わーいで事が進むことはないと思うので。
一人で、心の余裕のある時に、ゆっくり、どうぞ。