性同一性障害(GID)の診断を受けたい。でも自分ははっきり「男/女」だと言い切れない、治療を受けてみたらやっぱり違ったそれが怖い。だから診断・治療を受けるのに躊躇する。そんな人は居ないでしょうか。
大丈夫です、自分もそうでした。女性として生活すること(RLT)を少しずつ進めていくにつれそう言える自信がついていきました。今回はそのことについて綴っていきます。こんなケースもあるよという、読み物です。
ざっくり言うと
- 自信は徐々についてくる
- 性自認に迷っていて体を変えたいと思ったらまずはジェンダークリニックへ
- 試行錯誤を重ねていこう
目次
自信は徐々についてくる
自分が一番初めに性違和を感じ始めたのは20歳の頃でした。この頃のことについては過去記事性違和を感じ始めた時で詳しく書いています。
簡単にまとめると、絶対に男じゃない…でもだからといって自分のことを女性だと言い切れるわけでもない。なんだろう。ということで一時期はXジェンダーを名乗っていました。
そして、過酷かつ性別移行期のすべてであるRLTを少しずつ進めていくうちに、女性としての自信を積み重ねていけました。
RLTを進めることは診断のためだけではなく、自分がどれだけどのような姿で生活することを望んでいるのか自分と対話をする期間でもあると思います。だから、大丈夫。自信は少しずつ追いついてきます。
RLTを進めて姿が自分の望む姿に近づいてくれば、自分がしたいこともだんだんできるようになってきます。
たとえばお手洗いを不便なく使いたいとか、似合う好きな服を探せるようになりたいとか。性別適合手術まで終われば、MTFに関しては妊娠・出産を除けばほぼ制限を課せられることはなくなります。
だからそうやって、できることが増えて実際にやってみて自分の実感を試してみる。そんなことを繰り返していくうちに自信がついてくる=自分を「男性/女性」と言い切れるようになると思います。自分はそうでした。
自分が女性だと確信を得た時
性別適合手術を受けると決意するまで
自分が自分のことをはっきりと女性だと言いきれるようになったのはほんとに最近のことです。
自分が性別適合手術(SRS)を受けると決めたときもまだ、若干女性だと言い切るのは抵抗がありました。言い切るのはまだなにか引っかかるものがあるけど、とにかく股間が邪魔で邪魔で。すっきりしたい。
SRSを受けると決めるまでには、SRSを実際に行っている動画(資料室: MTFの性別適合手術(SRS)についてにあります)を見てみたり実際にSRSをした人に会いに行って手術で作った女性器を見せてもらったり、ダイレーション(手術で作った内性器を維持するメンテナンスのこと、MTF限定)の道具を実際に見せてもらったり買ってみたりしました。
実感が欲しくてとにかく試行錯誤を積み重ねていた感じです。
実際に手術で作った女性器を見せてもらったときは、本気でガチ泣きしました。それくらい「こんなにすっきりするんだ」「望んでいた姿がここに」「早く性別適合手術を受けたい」「悔しいなんで自分がこんな体に」というような色んな思いが浮かんできて衝撃が強かったです。
そして性別適合手術を受けることに関する迷いを断ち切るためにこのこんな自問自答をしたりしました。
SRSやホルモン注射も含めて、基本的に体に加えた変更はもとに戻りません。なので、迷いも有りました。でもこの答えは「自分は全くそんなを事したくない」だったので、それならばきっと未来もそうなるだろうと、自分はそう思いました。
他の確信を得た要素
- ホルモンで胸が増えてきて嬉しいと感じている
- 性行為をするときは女性に準じてしたい。男性器は使いたくない
- すっぴんでも女性にしか見えない(当社比)
- ずーーーっと女性として生活しているしそれが心地良い
- トランス前の自分と比較して格段に過ごしやすくなった
- 格段に自分を好きになれたし自信を持てている
こういういろんな試行錯誤とRLTを積み重ねて、それらを帰結してやっと最近、今は女性だって言い切れるようになりました。「男性・女性」の欄にも躊躇なく女性のところに丸をつけられます。
まとめ
だから、大丈夫です。迷ったら、とりあえずジェンダークリニックにかかってみてください。なるようになるし、自信も時間と共についてきます。
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