これまでいろいろ社会に望みの生活として埋没していく方法について書いてきました。それをまとめたような記事を書きたくて、この記事を書き始めました。
社会に埋没して得られるものとは
生きる性別を変えるのって、人生に1度しかない(一度であってほしい)イベントです。クソ大変。
だからこそ、その労力に見合った報酬が得られるだろうと、そこに大きな期待を抱いてしまったりすることはよくあることです。
でも実際にトランスした状態で赤林檎が会社の一緒に働くメンバー以外全く知らない状態、つまりほぼクローズで会社に就職したのですが、全くそんな事はありませんでした。当然といえば当然なのですが。
性別が変わったところで他の人から見たら他の人と変わらない普通の人に見えるだけです。完全にトランスが終われば。
だから、周りの人の評価が上がったり褒められたりするわけでもなく、スタートラインに立てる、ただそれだけなんだっていうことを最近あらためて実感しました。
すなわち、社会に埋没して得られるのは、日常生活です。何の変哲もない、ただの日常生活。埋没しても相変わらず仕事は忙しいし残業も多いし、税金は重いし、生活していればお金かかるし、なにか劇的な変化があるわけじゃないのです。
たとえ SRSをしたとしても
自分はまだSRSを終えてないですが、SRSをして戸籍変更をしたとしても、ほぼ、なんにも、変わらないです。
そして、それはほとんどの人には、言えない。おおっぴらに言うことでもないので。
SRSをして、変わるのは…
ただ、これだけなんですね。
必死こいて性別を変えるための努力をして、SRSのためのお金を貯めるために残業いっぱいして、痛いオペとダイレをしてそうやって、裏で一生懸命やってても誰にも言えないし言わない。そうやって生きていく。
気づいたらTwitterで知り合ったトランス仲間たちは埋没していって、Twitterからは消えていき、自分も次第に浮上しなくなっていく。
だって困ることがないから、書くことがなくなっていくから。
ずっと望んでいたもの、それは
戸籍上の性別が変わったとしても、出生時性別が生活したい性別と異なっていたっていう事実は変わらないし、それに伴う違いも現状の医療技術では完全に埋めることはできない。
MTFなら生涯ダイレーションをする必要があるし妊娠出産はできない。FTMなら多くの場合立ちションは厳しいし男性の、イクを体験することはできない(おそらく)。
でも、どこかで妥協をして、手を打って、生きていく。生きていけるようになる。
苦労した割に、得られるものって、本当に、砂金の小粒のような大したことないものだと思います。
でも、ないと生きていけない。
から笑いしちゃう、ぐらいだけど。
それがそのうち、アイキャッチの女性のように素敵に笑える日常になることを心の何処かに描きながら生活していけたら、いいですね。
Twitterからの反応
ほんとそれなー(´・ω・`)って感じ
めちゃくちゃ頑張っても誰にも評価されず、言えず、ただ日常生活送れるだけっていう
まぁ、日常生活送れるというだけでもそれまでよりずっといいのは間違いないケド。 https://t.co/i5ABZLgHsE— あや (@aya_gid) 2018年11月4日