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国内SRS保険適応半年経過した現在もホルモン治療との混合診療とみなされ保険適応の恩恵わずか

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この記事は約 5 分で読めます。

先日、MTFの方からTwitterで質問をいただきました。質問を要約すると

  • SRSが保険適応になったので保険適応でSRSをする方法を教えてほしい
  • ホルモン注射をすると混合診療になるなら、ホルモン治療を後にしてSRSをすれば保険適応?

このような質問です。この質問に情報をあちこちから集約してまとめてお答えいたします。

この記事は執筆時現在の情報です。時間がたつにつれ古くなる可能性がありますので、留意の上読んでください。

ざっくり言うと

  • 現在ホルモン治療は保険適応外(=自由診療)である
  • 同一の疾患に対する治療に対して保険適応のものと保険適応外のものを受けると混合診療とみなされる
  • 混合診療とみなされると、保険適応のものも保険適応外になる
  • すなわち現状ではSRSは保険適応にならない
  • SRSに対してホルモン注射をあとにして保険適応を狙っても、医師が保険適応を受け付けない

どうすれば保険適応になるの?

結論から言うとFTMの乳房切除術(胸オペ)以外、GIDに対する手術療法(含むSRS)は保険適応になりません。
手術療法が実質的に保険適応になるにはホルモン注射が保険適応になるまで待つしかないのが現状です。

ただしFTMの胸オペについても保険適応になる条件があり、手術前に一切のホルモン治療(含む個人輸入)を受けていないことが条件になります。
そうであれば、混合診療に値しないので保険適応になります。

少しややこしいので中日新聞の記事から図解を引用します。

性同一性障害の身体治療の流れと保険適応になる治療一覧

図解の通り、ホルモン治療前の胸オペのみ保険適応になっているのが現状です。

ホルモンを個人輸入して自分でホルモンを摂っていれば、診療にならないので保険適応になるのではという声を聞いたこともあります。しかし公平のために個人輸入も含めてNGだそうです。そう聞いたことがある程度なので詳しくは医療機関に聞いてください。

なぜホルモン治療を後にしても医師が保険適応にしないのか

ざっくり言うと2つの理由があります。

  1. ガイドラインがそうなっているから
  2. ホルモン治療には副作用のリスクがあり、人によって投与できないので術前の投与で体に合うかどうか確かめるのが基本だから

国内のガイドラインがそうなっているから

ガイドライン

1つめの理由を説明します。

国内のガイドラインでは望む性での生活を送れていることが手術の条件になっている。手術を受ければ後戻りはできないためだ。体が変化すれば望む性での生活も送りやすくなることから、ホルモン療法から治療を始める患者は多い。
性同一性障害 保険適用の恩恵わずか 中日新聞 2018年11月8日

ガイドラインに沿って治療をすると手術療法を受けるためには、望む性別で生活を送れていることが条件となる判定会議の結果を貰う必要があります。

中日新聞曰く「ホルモン療法から治療を始める患者は多い」といいますが、実質ホルモン治療なしでのRLEなんて不可能に近いので1つ目の理由からしてもホルモン治療が手術療法より先になります。

GID学会からも引用します。

性同一性障害のためにホルモン療法を行っている方が,それを中止したという状況があったとしても,手術が保険適用になることはありません.かえって,ホルモン療法を中止することによって,健康を害したり,望む性での生活(RLE)を行っていないと判断されたりすることで,ますます性別適合手術を行うことへの承認が遅れる可能性があります.担当医の指示のもと,適切にホルモン療法を続けて頂きたいと思います.
性同一性障害診療における手術療法への保険適用」について GID学会 2018年4月14日

大事なのは健康を害したり,望む性での生活(RLE)を行っていないと判断されたりすることで,ますます性別適合手術を行うことへの承認が遅れる可能性があります.のところです。

すなわち、SRSはQOLを向上させるためのもので健康が損なわれてしまっては、元も子もないということです。

手術療法が不可変更部分であるゆえの治療上の理由

手術療法

2つめの理由です。

性別適合手術で卵巣や精巣を摘出すると、性ホルモンの分泌が止まり、更年期障害のような症状を起こす恐れがある。術後もホルモン剤を投与して補うが、副作用のリスクがあり、人によっては投与できないため、術前の投与で体に合うかどうか確かめるのが基本という。性同一性障害 保険適用の恩恵わずか 中日新聞 2018年11月8日

つまり、後戻りできないので確かめてからじゃないと治療にならないという話です。

保険適応から半年経った現状

2018年4月1日の保険点数の改定でSRS自体が保険適応になった日から約半年経った現在ですが、現在も国内のSRSは「実質」保険適応ではありません。自己負担でで国内SRSを受けるか、海外SRSを受けるかの二択です。

金銭的にしんどいです。しかしその状況を改善するため現在は以下のような状況になっています。

体の性とは反対のホルモン剤投与は治験が一切、行われていないため保険適用外となっている。ただ実際には自由診療で長年、利用され、効果を示すデータはそろっているとして、保険適用を望む声は強い。
GID学会理事長の中塚幹也・岡山大教授(57)=産婦人科=も「ホルモン療法もセットであるべきで、引き続き訴えていく」と強調。海外での状況などを踏まえ、臨床試験を省略して保険が適用できる「公知申請」制度の利用を検討しており、海外での実績や研究論文などの情報の集約を急いでいる。
性同一性障害 保険適用の恩恵わずか 中日新聞 2018年11月8日

まとめ

要約

国内SRSを保険適応で受けるためには、ホルモン治療が保険適応になるまで待ちましょう。保険適応になるにはまだ年単位で先になりそうです。

情報ソース

  • この記事を書いた人

赤林檎

20代MTFトランスジェンダーです。将来的にタイで性別適合手術を受けたいと思っています。自分の性別移行をした経験を生かして性別移行をするためのノウハウを書いています

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